歩道切り下げ工事

歩道切り下げ工事

歩道切り下げ工事とは

「戸建を新築して車庫も作りたいが歩道に段差があって車を乗り入れることができない」
あるいは、「リフォームして車庫の位置をかえたいが歩道があってかえられない」など、
こんな時に道路管理者に申請して自費工事で歩道を切り下げることができます。
ただし、ある程度決まり事がありますので注意してください。

まれに鉄板やブロック、プラスチックで段差を埋めているお宅がありますが、もしバイクや自転車など、それが原因で事故を起こせば設置した人へ責任を問われる可能性もあります。
初期投資にお金は掛かりますが、あとで多大な慰謝料を払う可能性を背負うより良いのではないでしょうか。

公共物である道路(歩道)を工事するのですが、あくまでも自費工事(施主が費用を負担)ということを忘れないでください。
また、自費で作ったものですが、完成後は道路管理者へ引き継がれます。

工事の流れ

  1. 業者見積り依頼、業者決定
  2. 道路管理者との打ち合わせ、承認、申請書提出
  3. 現場施工
  4. 完成検査

下記を読んでいくとわかりますが道路管理者との打ち合わせ、承認、申請書提出は施主が行うことになっています。
しかし、何も解らないのに、いきなり道路管理者と打ち合わせをするのは不安がありますよね。
通常は上にある「工事の流れ」のように、業者を決定してから、すべて代理に行ってもらう場合がほとんどです。
もちろん、何も解らなくても「○○がしたいのですがどうすれば良いですか?」と伝えれば教えてくれますので足を運んでみても良いと思います。

ときどきある誤解ですが、
「公共の場所を工事するのだから、自治体に言えば自治体で業者を選定して工事し、自治体から請求書が来るのだろう」
と、思われる方がおられます。
こういった工事の場合は施主が業者を見つけるところから始めなければなりません。

道路管理者の承認

歩道の切下げ工事を行う場合、道路管理者の承認を受けなければ工事をすることが出来ません。
この承認を受けるには審査基準がありますが、特別な場合などは協議により決定します。
ここでは当社のある神奈川県愛川町を管轄する厚木土木事務所の例をあげてみます。
担当部署は許認可指導課となります。

道路工事施行承認申請の手引

申請を行うには「道路工事施行承認申請の手引」によって進めていきます。
厚木土木事務所の許認可指導課でもらえます。

以下抜粋

  1. 所管区域ならびに国道、及び県道 
  2. 工事施行の申請
    1. 受付時間 土日を除く平日の8時30分から17時まで(昼休みを除く)
    2. 工事施行申請の方法
      1. 申請に先だって、申請目的の調査を行いますので、必ず来所のうえ説明してください。その際必ず電話で来所日時を調整してください。なお、説明される場合、工事施行場所、及び宅地利用計画等の簡単な実測平面図並びに現況写真(3枚程度)を用意してください。これにより内容を検討し、道路管理上支障をきたすものでないと認められるものについて、申請書で申請してください。 つまり、いきなり申請するのではなく、まずは写真と図面を書いてアポをとってから相談しに来てください、という事です。 
      2. 請負業者の選定 
      3. 工事の費用 工事は申請者の費用で施行してください。 
    3. 申請書の提出 2部 以下添付書類 
      1. 位置図
      2. 平面図S=1/200
      3. 横断図S=1/20
      4. 構造図S=1/20
      5. 正面図
      6. 敷地内配置図
      7. 現況写真(3枚程度)
      8. 委任状(本人以外が申請する場合) 本人とは施主のことです。請負業者ではありません。
    4. 工事施行の承認、及び取り消し 
    5. 工事施行承認後の遵守事項 
    6. 工事施行承認の変更及び中止 
    7. 工事施行の完成検査 


ここでは承認されるにはどのような審査基準があるのか綴っていきます。

A.車両出入口の設置工事承認基準

既設歩道に車両出入口を設置するときは、道路法第24条に規定する道路管理者以外の者が道路管理者の承認を受けて行う道路に関する工事として処理する。

  1. 車両で出入口の仕様については、原則として以下の通りとする。
    1. 歩道には、原則として1.0メートル以上の平坦部分(横断勾配2%以下とする部分。以下「平坦部」という。)を設けるものとする。
    2. 歩道幅員が狭い場合には、車両出入部を全面に切り下げて縦断勾配によりすり付けるものとする。この場合の縦断方向のすり付け勾配は、5%以下とする。ただし、地形の状況その他特別の理由によりやむを得ない場合においては、8%以下とすることができる。
    3. 歩道面と車道面との段差は、5センチメートルを標準とする。
    4. 上記ⅰからⅲにより難い場合は、歩行者の安全性が確保できる構造とする。
    5. 既存の歩道形態や民地高による個別の車両出入口の使用の詳細については、別表及び別添「車両出入口の設置構造基準」各図によるものとする。
  2. 車両出入口は、交通に支障のない場合に限り、1敷地(注1)について1箇所設置することができる。ただし、出入口を分離する必要のある施設(注2)等特別な事情がある場合は、2箇所まで車両出入口を設置することができる。
  3. 普通自動車の通行の用に供するものの車両出入口の幅は、4.2メートル以内とする。ただし、車両の回転半径からこれにより難いと認められる場合にあっては当該車両の軌跡(注4)により算出した必要最小限の幅にまで増加することができるものとし、前号ただし書きに規定する2箇所の車両出入口を1箇所とする場合にあっては、その幅を6.0メートルまでにすることができるものとする。
  4. 大型自動車(注3)の通行の用に供するものの車両出入口の幅は、6.0メートル以内とする。ただし、車両の回転半径からこれにより難いと認められる場合は当該車両の軌跡(注4)により算出した必要最小限の幅にまで増加することができる。
  5. 第2号から前号までの規定にかかわらず、複数車両の駐車の用に供するため、2台以上の駐車箇所を設ける場合で、敷地の形状から当該車両が敷地内において転回が著しく困難であるときは、別添「車両出入口の設置構造基準」別図6の基準により、必要最小限の区間(両端に車止めを設置するものとし、かつ、幅が8.4メートルを超える場合にあっては、両端に加えて区間内に車止めを設置するものとし、車止め間が8.4メートル以内となるようにすること。)について全面切下げによる出入口を1敷地につき1箇所設置することができる。
  6. 第2号から第5号までの規定にかかわらず、消防法、危険物の規制に関する政令及び神奈川県建築基準条例等、他の法令により出入口の幅が規定されている場合は、その幅とすることができる。
  7. 第2号から第5号に定める基準により難いときは、県土整備部長に協議して決定するものとする。
  8. 歩行者及び車両の交通の安全を確保するために必要があると認めるときは、当該車両出入口その他必要と認める箇所に交通安全施設を設けさせるものとする。
  9. 街路樹を撤去する必要がある場合は、移植をさせるものとする。ただし、土木事務所長が移植の必要がないと認める場合はこの限りではない。
  10. 歩道内に既設の道路排水施設等が設置されている場合は、補強措置を講じさせるものとする。
  11. 既設のガードレール及び横断防止柵の撤去を伴う場合は、最小限の範囲(注5)に限り、これを撤去することができるものとする。
  12. 別添「車両出入口の設置構造基準」別図3の場合において、車両出入口を1敷地について2箇所設置するとき又は既存の車両出入口以外にさらに車両出入口を1箇所新設するときで、標準ブロック区間が10.0メートル以下となるときは、舗装路面だけを下げたフラット形式とするものとする。ただし、現地の状況から、これにより難い場合は、この限りでない。
  13. 既存の車両出入口を廃し、新たにそれと一部重複する箇所又は異なる箇所に車両出入口を新設する場合は、既存の車両出入口は現状に復旧させるものとする。また、既存の車両出入口の幅が(2)から(4)の基準を超えるものであっても、ア新たに設置する車両出入口については(2)から(4)に定める基準に合致しなくてはならない。

歩道切り下げ 整備例

簡単に説明すると、道路との段差は5cm、歩道は車椅子が通れるよう、平坦部を1m以上確保。
出入口の幅は普通車の場合4.2m以内、大型車の場合6m以内。
ただし、車の最小回転半径がこれでは曲がり切れなければ、軌跡を計算して広げることができる。
一つの土地には出入口は一箇所。
出入口を移動した場合は既存の出入口を復旧する。

B.転落防止柵・擁壁の撤去工事承認基準

道路に接する土地を盛土若しくは切土を行う者は盛土若しくは切土を行った者が、既設の転落防止柵又は擁壁を撤去するときは、道路法第24条に規定する道路管理者以外の者が道路管理者の承認を受けて行う道路に関する工事として取り扱う。

  1. 盛土又は切土により、道路と道路に接する土地の高低差が同一となる場合においては撤去できることとし、高低差が縮小する場合においては土木事務所長が交通の安全が確保されると認める場合撤去できるものとする。

C.工事の仕様については、上記A及びBによる他、現地状況により対応可能な場合は、「神奈川県福祉の街づくり整備ガイドブック」(平成14年3月)によるものとし、この他の仕様については、土木事務所長の指示によるものとする。

D.その他の道路法第24条に基づく工事については、土木事務所長がその工事を行う場合の基準によることとする。


(注1) 建築基準法施行令第1条第1号の定義による、一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地をいう。なお、道路によって二分されている場合は、それぞれ別の敷地として取り扱う。
(注2)出入口を分離する必要を生じる施設としては、複数車両の駐車の用に供するため、2台以上の駐車場を設ける場合で、敷地の形状から当該車両が敷地内において転回が可能であり、道路管理上出入口を分離した方が交通の支障とならないと認められる施設をいい、業種形態は問わない。
(注3)道路交通法施行規則第2条に定めるもの。また、最大積載荷重が2,000キログラムを越える貨物の運搬の用に供する車両及び道路交通法施行規則第2条に定める大型特殊自動車も本項の車両出入口の幅については、これに準じるものとする。
(注4)当該道路平面図(縮尺1/500程度)に軌跡図(回転半径も図上に記入)を記載し、あわせて車両の諸元(車名形式、最大積載量、車両総重量(車両重量+定員×55キロ+最大積載量)、全長、全幅、最大軸重、最小回転半径、軸距、ボディーリヤオーバーハング、前輪距、後輪距)も記入すること。
(注5) (2)から(4)により土木事務所長が認める車両出入口幅を設置するのに必要となる最小の開口範囲を言う。ガードレール及び横断防止柵の単位当たりの長さは考慮するものではない。

現場施工

申請書に添付した図面の通りに施工します。

  1. 近隣挨拶
  2. 道路使用許可申請
  3. 工事看板設置
  4. 着手届提出
  5. 工事着工~完成
  6. 工事写真、完成届提出



以上、国道、県道の場合ですが、町道の場合は愛川町が管理者となります。
愛川町ホームページの道路課で構成等詳しく載っていますので参考にしてください。

歩道切り下げ工事については以上です。
何かあればお問い合わせください。 toiawase.tif